1)「ホームページの設計図(コーディング仕様書)」を用意してください。
単に「ホームページを作って欲しい」だけでは、あまりに漠然として、誰しも完成形を想像することは難しいといえるでしょう。
そこで、制作の依頼に際して、事前に、設計図、完成形を用意して頂く必要があります。これは、「コーディング仕様書」もしくは、「フレームワーク」と言われます。
「コーディング仕様書」とは、レイアウトを画像化したものを指します。
レイアウトは、ロゴの位置、メニューの位置、メニューの項目、コーポレートカラー(6ケタのカラーコード)、アイキャッチ画像の指定、ロゴの指定、サイドバーの位置、フッターの有無、などです。
仕様書の指示が詳細になるほど、具体的になるほど、優れた仕様書となります。
優れた仕様書と不完全な仕様書をご紹介します。
完全な仕様書は、完全な制作費用、完全な納期を導き出すためには、不可欠です。
不完全な仕様書は、制作費も漠然となり、納期もあいまいになりやすくなります。
完全な仕様書が、ご自身で作れない場合は、仕様書を作成するためだけにデザイナーに別途依頼することさえあります。また、当然その分の費用が超過します。
制作にかかる前にデザイン料が、発生します。または、制作費とデザイン料が、別々に生じます。
制作費は、納期を決めることができますが、デザインは、依頼者が満足するまでとなり納期を決められません。
制作費は、納品時に生じますが、デザイン料は着手の前に必要です。
デザインは、アイデアであり意匠です。従って、公開した後では価値を失います。公開すれば、盗用、流用される恐れが生じます。そこで、費用は前払いになるのです。
仕様書とデザインを混同するとトラブルの元になります。
一般には、ホームページの作成とは、デザインとコーディングが、一貫していると考えられがちだからです。日本で馴染みのある例えとして、着物を作るのに多くの分業化された職人さんの手を経て一着の着物ができるのと同様です。
ホームページは、依頼主の要望に合わせたオーダーメイド作品です。オーダーメイドで一着の着物を作るのと同じです。柄や素材、寸法の仕様は、他に流用できるものではありません。大量生産できるものではありません。途中でキャンセルする場合は、完成形と同じ費用がかかります。
2)仕様書が用意できない場合
デザインも含めて依頼することになりますが、それは、つまり納期が曖昧にならざるを得ないということです。完成形が依頼主の頭の中にあるので、それを引き出さなければなりません。制作者だけの作業ではなく、依頼者の協力が必要です。制作者に作業のペースを負担をかける分の費用は、依頼者が面倒を見なければなりません。
仕様書の代わりに参考サイトという提示方法もあります。
ただし、コピーサイト、クローンサイトは、デザインの流用、倫理上、著作権上の観点から、制約、もしくは、制限、禁止されています。
似たように制作するのが、限界点で、そっくりに制作することは、現実には、不可能です。万一、そっくりなために、作り直して欲しいと、真似されたサイト側から指摘を受けた場合、ペナルティが生じるケースがあります。